

名刺で売上上がるんですか?

業態にもよるけど、確実に上がるよ。特にオーナーからの名刺は強力なリピートツールになるんだ。
飲食店にとって売上アップのために絶対に必要となるのが「リピーター」という存在です。クーポン雑誌やチラシなどの宣伝でせっかくお店に来ていただけたとしても、2回、3回と何度もご来店いただけなければ売上アップを目指すどころか安定した営業すら難しくなってしまいます。
では何度もご来店していただけるリピーターを獲得するには、どのような方法がいいのでしょうか?
それは「お客様と名刺交換」をすることです。社会に出て働いている人であれば一度は経験があると思いますが、じつは飲食業界で集客アップを目指すのであればとても大事なポイントなのです。
今回の記事では、名刺交換が集客アップにつながる理由と、名刺の作り方・効果的な私方についてもご説明していくので、ぜひ参考にしてくださいね!
名刺交換すれば集客アップできるってほんと?
リピーターを獲得する方法は、ポイントカードやクーポンなどを提供することが一般的とされていますが、飲食業界のマーケティングにおいては「名刺交換」にフォーカスを当てることも重要です。
特に自分がまた来てほしい!と思うお客様だったり、良くご予約を入れてくれるリピーター様には、とても効果的!
お客様の立場になって考えてみてください。あなたが興味を持ったお店で食事をしたとして、お会計の際に一言添えて名刺を渡してくれるお店と、ありがとうございましたーだけで終わってしまうお店、どちらのほうが良い印象が残りますか?
答えはもちろん前者のはずです。店主や、スタッフの情報が書かれた名刺を渡す真摯な営業姿勢、名刺を交換するうえで交わすコミュニケーション、店員さんの笑顔、どんな小さなことでも構いません。どれか1つでもお客様の心に残るはずです。
名刺交換をすることによってお互いに相手の情報を得ることができるうえに、お店はお客様にダイレクトメールによって再来店を促すアピールを行うことができますし、顧客の統計をとることもできるのでメリットしかありません。
何よりお店としての付き合いではなく、個人としてのファンになりますので、その効果は絶大です。
実際に海外の有名なレストランでは名刺を交換することはいたって自然なことですし、お客様に対して良質なサービスを提供しているお店ほど、きちんとスタッフに名刺を持たせて名刺交換を徹底させています。
名刺交換によるリピーターの獲得は効率的かつ効果的で、リピーターの獲得や集客アップのアイデアとしては名刺交換で成功しているお店がとても多いです。
あなたも名刺交換を徹底してしっかりとリピーターを獲得しましょう!
飲食店の名刺作成の大事なポイントはこれだ!
飲食店が用意しなければいけない名刺は、セールスマンなどが持っている名刺とはすこしちがうものになります。
あくまでお客様にとって邪魔なものと認識されないサイズ感、そして見やすいデザインを意識して名刺を作ることが大事です。
名刺を作るあたりに気をつけるべきポイントを7つお伝えします。
- 名刺の厚さはお店の雰囲気によって変える
- ラミネート加工をしてちょっとした高級感を演出
- 名刺のサイズと形で目立たせる
- クーポンとして使えるようにする
- 表面はシンプルに、裏面は華やかに
- お店のロゴマークはかならず入れる!
- 顔写真、イラストをなるべく入れる!
これらのポイントきちんと押さえ、まずは捨てられない名刺を作る事がとても大切です。名刺のこだわりは名刺を整理するときに、捨てられる名刺になるか、保管される名刺になるかの分かれ道です。デザイン、内容はしっかりとこだわってください。
それでは一つずつ詳しく見ていきましょう!
・名刺の厚さはお店の雰囲気によって変える
名刺の厚さには「薄口」と「厚口」の2種類ありますが、お店の雰囲気などによって厚さを使い分ける必要があります。
薄口の名刺はかさばらないので、受け取る側の負担は軽くなります。厚口とちがって軽いというメリットがあり、あまりデザインをシンプルにし過ぎると安っぽく見えてしまいますが、デザインを華やかにして女性スタッフに利用させることで女性的で親しみやすい印象を与えることができます。
厚口は名刺自体に高級感があるので、ある程度地位の高い役職に就いているスタッフに利用させることをおすすめします。耐久性に優れている分かさばりやすいというデメリットもありますが、上品でしっかりとした印象を与えることができるので男性スタッフに利用させるのがいいです。
ラミネート加工をしてちょっとした高級感を演出
名刺は紙でできているので水や火に弱く折り目もつきやすいですが、ラミネート加工によってコーティングを施せばそういった弱点を克服することができます。
さらに名刺の作成に1手間加えているという点も受け取った相手に好印象を与えることができるので、名刺はぜひラミネート加工を施しましょう。
名刺のサイズと形で目立たせる
飲食店でお客様に渡す名刺は、ショップカードに若干寄せていきます。これは他の名刺と差別化し、捨てられる確率を下げる事にも役立ちます。
普通の名刺は91mm×55mmの長方形
これを若干小さくしたり、角を丸くしてデザインをかわいくしたりと、ちょっとだけ普通のデザインと変えることで目に止まりやすくなります。こうすることで、名刺整理をしているときに違和感を感じ、手に取って思い出してもらタイミングを増やすわけです。
表面はシンプルに、裏面は華やかに
表面を豪華にし過ぎると相手にしつこいという印象を与えかねないので、あくまで表面はシンプルを意識して作ります。
記入事項は
●おもて面
- お店のロゴ
- 店名
- 名前
- 役職
●裏面
- 連絡先
- 写真もしくはイラスト
- クーポン
- 一言
店主やスタッフの一言を加えると、より好印象になります。特徴のあるキャッチコピーを作るように、印象に残る短いメッセージを記載しましょう!
クーポンとして使えるようにする
これは、名刺を集客ツールに変えてしまうという方法!でも、どちらかというと新規のお客様や、リピーターになりたてのお客様に渡す用として準備しておきます。
濃厚なリピーターさんにも渡して良いのですが、この場合取っておける正式な名刺と、クーポンとして使える名刺の2種類を渡してください。こうすることで、クーポンとして使っても本名刺はお客様に残るわけです。
また、クーポンないようの記入欄は開けておき、後で手書きでカスタマイス出来るようにすると、より捨てられないクーポン名刺となります。この名刺は、軽いクレームの後に謝罪の気持ちとして渡しても効果的なので、是非用意しておいてください。
お店のロゴマークはかならず入れる!
お店のロゴマークはそのお店の顔ともいえる部分です。ロゴを何度も見せることで、お店のイメージを刷り込んでいきましょう!
また、ロゴはお店を思い出してもらうためにとても重要なマークです。有名店になればなるほど、お店のロゴがブランドとして認識されていきます。こういったブランディングは最初からしておくことに越したことはありませんから、ロゴマークはかならず入れてくださいね。
顔写真、イラストをなるべく入れる!
捨てられない名刺のポイントとして、笑顔の顔写真が載っていることは強力です。裏面の半分程度使って、にっこり笑った写真を入れてください。できればプロのカメラマンに取ってもらうのがベストです。
恥ずかしいという方は、ココナラなどのサイトでイラストを描いてもらい、載せましょう。人が笑顔で気の利いた一言をが載っている名刺は、捨てることをためらうずです。
名刺を渡しても捨てられてしまったらなんの意味もありません。捨てられない工夫を随所にちりばめていきましょう。
これらのポイントを意識して名刺を作れば、お客様に良い印象を与える名刺を作ることができるはずです。
デザインにいくつかのアイデアがあるなら何種類か作成しておいて、スタッフそれぞれにちがった名刺を利用させるのもおすすめですよ。
名刺を渡すタイミングと渡し方はマナーと常識が大切!
飲食店で名刺交換をするのはタイミングが難しいと感じる方もいらっしゃると思います。
飲食店で名刺交換のタイミングがわかりづらいのは、人によって行動パターンがちがうからです。食べるスピードや食べ終わってからの行動は人によってまったくちがい、すべてのお客様に同じ法則性が当てはまるわけではありません。
まずは、お客様と名刺交換をするタイミングを流れに沿ってご説明していきます。
名刺交換をするタイミングとは
名刺交換はすべてのお客様が応じてくれるものではないので、相手の名刺をもらうことも大事ですが、まずは自分の名刺をしっかりと渡すことを考えてください。
名刺を渡すベストなタイミングは人によってちがいますが、一番受け取ってもらえるタイミングはお会計後にレシートやお釣りと一緒に渡すのがベストです。
お客様がお席で歓談されている時に話しかけて、その流れから名刺交換を行うのも1つの方法ではありますが、この方法だと話しかけるスタッフのトーク力がなければ逆に悪い印象を与えてしまう可能性があるので、サッと話しかけてサッと帰ってもらいやすいお会計時がベストです。
1つ覚えておいて欲しいのが、お客様に名刺交換をお願いするスタッフも緊張すると思いますが、話しかけられるお客様も多少なりとも精神的な負担を感じるということです。
話しかけた時にきちんとお客様の顔色をうかがって、すこしでもこわばるようであれば無理に名刺交換をお願いするのはNGです。お話するお客様がどういったタイプなのかを観察する癖と知識を身につけておきましょう。
人間のタイプを見分けるうえで、大きく分けて4種類の型を覚えておくと有効です。
1.指導型
自己主張が強く感情を表に出さない指導型のお客様は、無駄話を嫌って自分にとって価値のある取引かどうかを冷静に見極めながら淡々と対応するので、こういったお客様には前置きを作らずにストレートに名刺交換をお願いしましょう。
2.エンターテインメント型
自己主張が強く感情の表現もわかりやすいこのタイプのお客様は、基本的に他人とのコミュニケーションに積極的なので名刺交換のハードルもかなり低くなります。
ただし、指導型との見極めが難しいので、あくまで難しい話や形式的なやり取りはしないように心がけてください。
3.思考型
自己主張・感情の表現どちらもわかりづらいこのタイプのお客様は、自分が納得するまで物事を論理的に読み解こうとするので、しっかりとした根拠と説得力を持ったトークをしなければ名刺交換を拒否されてしまうでしょう。
思考型のお客様が4つのタイプの中で一番頑固で腰の重たいタイプなので、話しかける前にしっかりと言葉を選んでおきましょう。
4.協調型
自己主張がとても苦手だが感情の読み取りやすいこのタイプのお客様は、基本的には周囲の雰囲気をうかがいながら自分の意見を押し殺す傾向があるので、周りの意見にとても流されやすいという特徴があります。
嫌なことでも求められれば応えてしまうので、内心では不満をため込んでいる可能性がとても高いです。このタイプのお客様は顔色などから感情を探りやすいので、あまり踏み込まないようにしてさらっと名刺交換をお願いしたほうがいいです。
このように、お客様のタイプによってトークの内容や名刺交換までのベストな時間も大きく変わるので、細かい部分までお客様のことを観察してタイプに合ったやり取りを心がけてください。
名刺交換のマナーと渡し方
名刺交換は社会人としてどれだけの教養があるのかを見抜かれるので、マナーを守らない名刺交換をしてしまうとお店の信用すら失ってしまうかもしれません。
大事なお客様や同僚の前で恥をかかないように、名刺交換の最低限のマナーと渡し方は覚えておきましょう。
自分の名刺を渡してから「名刺をいただけますか?」と提案する
これは常識的なことですが、名刺交換に限らず初対面の方に話しかける時にはまず自分の身分を明かさなければいけません。
自分の役職や名前を名乗りもせず名刺を求めるのは愚の骨頂です。
「はじめまして。私は○○店で○○(役職)を務めている○○と申します。」
ときちんと名乗ったうえで両手で名刺を渡して、その後に
「もしよろしければお客様の名刺をいただけますか?」
と相手に名刺を求めて、お客様がそれに応じて名刺を渡してくれたなら
「頂戴いたします」
と一言添えて両手で受け取りましょう。
名刺交換におけるこの一連の流れは常識的なことなので、流れを忘れてお客様にネガティブな印象を残さないように何度も練習しておきましょう。
名刺交換で気をつけるべきポイント
名刺交換を行う相手が社会的に高い地位の方であればあるほど、名刺交換や挨拶などのマナーをとても厳しく観察されます。
名刺交換の流れに関しては前の項目でご説明しましたが、ここからはマナー違反となるNGポイントをご説明していきます。
1.名刺は両手で胸の高さで渡す
名刺を渡すときに片手で渡すのは相手のことを軽んじていると受け取られてしまう恐れがあるので、名刺を渡すときはかならず両手で渡すようにしましょう。
渡す位置に関しても、あまり低い位置で渡してしまうと相手が名刺の文字を読みづらくなってしまうので、一番文字を読み取りやすい胸の高さで渡すのがベストです。
2.汚れた名刺を渡さない
名刺というのは専門の業者に依頼して作成してもらうことが多いと思いますが、自分で作成しても業者に作成してもらったとしても、印刷がうまくいかなかったり文字が薄れたりしていることがあります。
更に、飲食店でキッチン作業などやっていると、手が汚れていて、その汚れが名刺についてしまったり、名刺が濡れてしまうこともあります。渡す名刺も、お客様に見える渡す手も、しっかりと綺麗にして、渡すことが大切です。
汚れた名刺を渡してしまうと「こいつはだらしないやつだ」という印象を与えてしまうので事前に名刺も手もしっかりと確認しておきましょう。
3.ポケットから名刺を出さない
これも当然のことですが、ポケットからガサツに出された名刺を快く受け取れる方はいません。
きちんと名刺入れのケースを用意して、そこから取り出して相手に渡すようにしてください。名刺交換は自分が思っている以上に普段の習慣や性格の出やすい行為なので、あなたがだらしない人間だと勘違いされてしまわないように気をつけてください。
4.テーブル越しに渡さない
名刺をテーブル越しに渡すことは失礼なことです。お客様が着席されているのなら自分が膝をついてお客様と目線を合わせて、下から名刺を渡してください。
相手よりも高い目線から名刺を渡してしまうと、自分から名刺交換を要求してきたくせに偉そうなやつだと怒ってしまう方もいます。
このポイントはけっこう間違ってしまうことが多いのでとくに注意してください。
名刺の作り方と渡し方のまとめ

ここまで名刺の作成方法と渡し方のマナーについてご説明してきましたがいかがだったでしょうか?
何度も繰り返しますが、名刺交換は社会人にとっては“できてあたりまえ”の行為です。名刺交換をまともにこなせなければ、そんな行為すらまともにできないお店はだめだと思われて絶対にリピーターを獲得することはできません。
それともう一つとても重要なことは、笑顔と感謝を表情と言葉でつたえながら渡すということ。常識を守ることも大切ですが、人はどんなふうにもらったかよりも、
誰からもらったかが一番大切なんです。
あなたからもらった名刺は捨てられない!そんな風に思ってもらえるお店作りをし、自分を作る事が大切です。
これから飲食業はますます何を売っているかよりも、どんな人がやっているかが注目を集めていきます。お客様から選ばれる「お店」ではなく選ばれる「あなた」が一番重要なポイントなんです。